ステンドグラス用の色ガラスは、1,000種類以上もあると言われています。そのほとんどがアメリカやヨーロッパなどの外国製のガラスです。
色ガラスは、ガラスの原料に様々な鉱物や金属酸化物等を溶かし込んでガラス自体に色をつけています。
ステンドグラスバロックでは、大きく分けて3種類の色ガラスをステンドグラス制作で使用しております。
アンティークガラス
ガラス職人の手作業で作られ、輝くばかりの透明感がある伝統的なガラスです。「アンティーク」という言葉が使われていますが、ガラス自体の古さに由来したものではありません。
昔ながらの吹きガラス製法の要領を使って、大きく膨らんだ細長い風船状のガラス(写真参照)を作り、縦に切り開いて1枚の板状にするハンドメイドのガラスです。ガラス1枚ごとに、厚みや平滑さなどが異なっていたり、小さな気泡が入っていたり、色が変化してグラデーションのように見えるものなどハンドメイドならではの特徴があります。
オパールセントガラス
乳白色と他の色とが混ざり合い、半透明から不透明の大理石のようなマーブル模様が特徴的なガラスです。
百数十年前にデザイナーでティファニー社創業者の息子であるルイス・コンフォート・ティファニー氏らが開発したガラス製法です。ステンドグラスランプの制作にも適しているガラスです。
表側から光をあてたときは、ガラス表面に出ている色が見えていますが、裏側から光をあてるとガラスが透けて、すべての色が混ざり合って複雑で美しく見えます。(写真左:表側から光をあてた様子、写真右:裏側から光をあてた様子)
アートガラス
ガラス職人の感性で作られた手作りガラスです。ガラス板自体がアートのような定番にはないガラスです。
アンティークガラスと同じ手作りのガラスですが、吹きガラス技法ではなく、型流し技法によって作られています。
太陽光を通して、壁などに映り込む一例
キャセドラルガラス
機械を使って作られているガラスです。
溶けたガラスを流し、ローラーで平らにならして一定の厚みと幅のガラス板を作ります。ガラスの表面にテクスチャーをつけることができるため、様々なガラスの質感を楽しむことができます。