ステンドグラスができるまで
ステンドグラスは制作する職人によって、使用する道具や材料、制作方法などが違います。
ステンドグラスバロックは、1枚1枚丁寧にすべて手作業でお客様だけの完全オーダーメイドステンドグラスを制作いたします。
ここでは、ステンドグラスができるまでの制作工程を写真と動画で紹介しております。
-
1. ご相談
デザインイメージ、設置場所、スケジュールなどのご希望をお伺いします
-
2. デザイン作成
打ち合わせ内容をもとにデザイン画を作成し、ご提案いたします
-
3. 型紙制作
デザイン決定後、ガラスカットのための原寸大型紙を制作します
-
4. ガラスの選定
作品のイメージに合うガラスをそれぞれ選びます
-
5. ガラスカット
型紙に合わせてガラスを1ピースずつ正確にカットしていきます
-
6. 組立て
カットしたガラスを鉛線(ケイム)でつなぎ合わせていく組立て作業です
-
7. ハンダ付け
組立てた鉛線を「全面ハンダ技法」でハンダ付けします
-
8. 仕上げ
最後にパテ詰めと磨き作業を行い、ステンドグラス作品を仕上げていきます
-
9. 取り付け
完成したステンドグラスは、運搬・取り付けまで責任を持って行います
-
お打ち合わせ(1)
お客様のデザインイメージや望まれている用途・設置場所やサイズ、制作納期などをヒアリングして、デザインを膨らませていきます。
-
お打ち合わせ(2)
本社工房ギャラリーでは、ステンドグラス展示作品をご覧いただきながら、お打ち合わせを行うことができます。実際の作品を見ながらのお打ち合わせは、お客様からもイメージを膨らませやすいと好評いただいております。
-
デザイン画作成
主宰臼井とデザイナーが打ち合わせの内容をもとにイメージをより具体的に絞り込み、デザイン画を作成します。
-
プレゼン資料サンプル
実際に仕上がった作品のイメージが伝わりやすいように、デザイン画はガラスのテクスチャーまで再現しています。設置場所と合成した写真でお見せすることもできます。
-
-
原寸拡大作業
デザイン画は縮尺1/5程度で描かれているため、決定したデザインを実際のサイズに拡大してガラスカット用の型紙を制作します。この型紙作成では、作品完成度を高める為の細やかな線の調整や、制作寸法に僅かな誤差も出ないように製図します。
-
パターンシェアーズ(2枚刃ハサミ)
型紙のカットにはステンドグラス専用の2枚刃のハサミを用います。これは型紙から鉛線(ケイム)に組み込む鉛線の芯分の寸法を抜く必要があるため、このような特殊なハサミを使用しています。
-
-
ガラスを選ぶ
デザインやステンドグラスの設置条件によって最適なガラスを選んでいきます。ステンドグラス用のガラスは、すべて欧米から輸入された手づくりのガラスです。原板ガラス面は手づくり特有の色や模様があり、全て微妙に異なるため、作品に適したガラスを比較検討しながら決定していきます。
-
ガラス棚
ステンドグラスバロックでは、常に500種類以上のガラスを在庫しており、どのような作品のご依頼が来ても対応できるようにしております。
使用しているガラスの詳しい説明は、サイト内「使用しているガラスについて」をご覧ください。
-
-
ガラスピースの制作
最初にモチーフによって、ガラスの模様や向きを選び型紙をガラス板に写します。次にガラス板をオイルカッターでカットしていきます。正確さを求められるガラスカットは、とても難易度の高い作業となります。
-
オイルカッター
オイルカッターとは、ガラスを切断するための専用の道具です。ガラスは亀裂が入るとそこから割れる性質があるので、オイルで滑らかな切り筋をつければその切り筋に通りにガラスがカットされます。
-
-
組立て
カットしたガラスを鉛線でつなぎ合わせていく組立作業です。
作品の強度を計算しながら、デザインに合わせて太さや強度の異なる鉛線を使い分け、モチーフの強弱や遠近感を表現します。 -
使用工具
組立て作業には数種類の工具を使用します。ステンドグラス用の工具は種類が少ないため、工房で市販の工具を加工した、オリジナルの専用工具を使用しています。そのため職人ごとに使いやすい工具の形になっています。
-
鉛線引き
組立てに使用する鉛線は、工房にて製造します。 ドイツ製の専用の機械を使い、4mm〜20mmの数種類の太さの鉛線に加工します。
-
鉛線
バロックでは、ステンドグラスの組立てに「H型ソフトケイム」を使用しています。作品の完成度を高めるために、太さ4〜15mmの鉛線を使い分けています。また、設置場所によっては外周ケイムも「H型ケイム」「Y型ケイム」を使い分けています。
-
「H型ケイム」の断面はH型をしており、その溝にガラス片を差し込んで組み立てていきます。鉛線は柔らかく、ガラス片の形に合わせて手で自由に曲げることができます。
-
鉛線と鉛線の接する部分は、鉛線を加工して、もう一方の鉛線の溝に差し込み、ステンドグラスの強度を上げています。
-
-
パテ詰め
仕上げ作業は、パテ詰めから行います。ガラスと鉛線の間にパテを詰めていきます。ガラスと鉛線との間のパテがしっかり入っていないと、強度が保てなかったり、劣化を早める要因にもなるので、細かいパテ抜けをチェックしながらの作業となります。パテ詰めの後は鉛線部分をブラックパティーナで腐食させます。これによって鉛線部分が黒鉛色になり、重厚感が出ます。
-
磨き
仕上げ工程の最後は磨き作業です。ガラスと鉛線に付着した汚れを落とします。複雑にカットされたガラスは割れやすいので、絶妙な力加減が必要で、最後まで気が抜けない細かい作業となります。
-
-
取り付け、施工風景
完成した作品は、設置場所までの運搬・取り付け作業までを工房の職人が責任を持って行います。設置場所への取り付け方法につきましては、経験豊富な担当者が、設置状況に合わせてお打ち合わせをさせていただいております。
取付・施工方法の詳しい説明は、サイト内「ステンドグラスの取付・施工方法」をご覧ください。
-
木箱発送
遠方のお客様の場合は、木箱梱包での発送も対応しております。