東北電力奥会津水力館
みお里 MIORI®️
ステンドグラス制作風景
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東北電力様は福島県金山町に同社初の本格的な水力発電のPR施設として「東北電力奥会津水力館 みお里 MIORI®️」を2020年7月に開館しました。「東北電力奥会津水力館 みお里 MIORI®️」は、水力発電の仕組みや只見川水系における電源開発の歴史、水力発電をはじめとする当社の再生可能エネルギーの活用に向けた取り組みやエネルギーミックスなどについて学べる展示のほか、只見川や奥会津地域の魅力を伝えるギャラリーなどが設置されています。
ステンドグラスのデザイン画
「奥会津讃歌」をテーマにデザインされたステンドグラスは、只見川と水力発電所の風景をメインモチーフに9分割で表現し、そのメインモチーフを囲むように奥会津の動物や植物などを32分割のパネルで表現しています。作品は、横・約7メートル、縦・約2.5メートルの大作で、水力館展示作品のシンボルアートとして、美しい輝きとインパクトを生み出す作品となっております。
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型紙
より良い作品に仕上がるように、原寸大の型紙の線画を細部に至るディティールまで調整を行います。
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ガラスの選定
デザイン画のイメージと照らし合わせながら、各モチーフに最適な色ガラスを主宰自ら選んでいきます。
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ガラスカット
型紙通りにガラスをカットしていく繊細な作業です。16㎡分の膨大なガラスを数週間かけてカットしていきます。
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カットしたガラスピース
カットしたガラスを並べていくと、徐々にモチーフの雰囲気が出てきます。
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組立て
カッとしたガラスピースを鉛線を使って、組み立てていきます。動物や植物のモチーフ部分は細かく複雑になっているので、特に慎重に組んでいきます。
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組立て途中のパネル
この「トウホクノウサギ」のパネルの顔部分は特殊なガラスカットを行い、目と鼻の部分をカパーテープ仕様にしています。
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ハンダ付け
組立て作業同様に複雑なガラスピース部分は、特に慎重にハンダ付けしていきます。
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ハンダ付けの完了したパネル
バロックでは仕上がりが美しく強度も兼ね備えた「全面ハンダの特殊技法」で仕上げていきます。
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仕上げ
パテ詰め、ブラックパティーナ、磨きの順で仕上げていきます。パテがしっかりと詰まっていないと強度が保てず、劣化を早める要因にもなるので、細かいチェックを行いながらの作業となります。
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完成したパネル
モチーフ部分はオパールセントガラスを使い、背景は透明度の高いガラスを使うことによって、モチーフがしっかりと引き立つようにガラスを選定しています。
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完成したパネル(1)(工房検品時)
検品時に全体のイメージがわかるように完成した全てのパネルを工房に並べました。
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完成したパネル(2)(工房検品時)
ステンドグラスは、自然光などの光が入るとより美しく輝き、また違った表情を見ることができます。検品時には、ステンドグラスに光の入った状態でも確認していただきます。
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施工風景(1)
作品のサイズが大きく、パネルの枚数も多いため、バロックの工房スタッフ総出で施工を行いました。
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施工風景(2)
真ん中部分の大きいステンドグラスパネルの取付けは3人掛かりでの大変な作業となります。
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作品に太陽の光が差し込むと、壁や床への写り込みが大変美しい作品です。色鮮やかなガラスで表現された奥会津の植物や動物たちが訪れる人々を優しく迎えてくれています。