宮崎ブーゲンビリア空港
ターミナルビル
藤城清治氏原画 ステンドグラス制作
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タイトル「神の光 生命の国 愛と花」~宮崎と日本の神秘の美しさを世界へ~
宮崎空港ビル株式会社創立55周年記念事業の一環として、藤城清治氏原画のステンドグラスとしては、世界一大きな作品を制作することとなりました。 那須高原 藤城清治美術館チャペルのステンドグラス制作実績のある弊社が藤城清治事務所の推薦を受け、ここに実現しました。 今後、後世の人々に語り継がれる作品となるよう、工房主宰臼井定一陣頭指揮のもと制作作業を行いました。
作品は、横21メートル、縦3メートルあり、ガラスピースは約13,000個の大作です。藤城清治氏原画
宮崎県が舞台の神話「海幸・山幸」「天の岩戸」などをモチーフに、多くの神々が生き生きと色鮮やかに描かれています。作品内には、藤城氏が手掛けた人気キャラクター「ケロヨン」も登場する遊び心も。「日本人にとって大事な物語を後世の人にも美しく尊いと感じてもらえる作品にしたかった。やりきれるかと思いながらの制作だった」と藤城氏は話されています。
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工房打ち合わせ風景
主宰臼井と制作に携わるスタッフで、事前に細かい打ち合わせを行いました。
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藤城清治事務所打ち合わせ風景
原画を原寸大の制作型紙にしたものを藤城氏がすべて確認し、自ら線画調整をされることで、より原画に忠実で完成度の高い作品となりました。
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型紙
藤城氏によって調整された型紙線画です。1枚毎に細部に至るディティールの調整に、藤城氏の熱意が伝わってきます。
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サイン入れ
藤城氏に工房に来ていただき、作品に使用するガラスに直筆サインを入れていただきました。※サインは、作品右下に入ります。
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型紙カット
藤城氏に承認された型紙をカット。その後、原画の色味を基に主宰臼井が使用するガラスの全てを選定しました。
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ガラスカット
通常作品では考えられない難易度の高いガラスのくり抜きや、細かいガラスカットが続きます。
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カットされたガラスピース(1)
ガラスピースを並べただけでも、アンティークガラスの鮮やかな色によりモチーフたちが生き生きとしています。
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カットされたガラスピース(2)
通常作品とは比較にならないガラスピース数と複雑なガラスカットで構成されています。
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組立作業(1)
カットしたガラスを鉛線でつなぎ合わせていく組立作業です。これだけ複雑なガラスをカットする作業も大変ですが、そのガラスを組み立てていく作業は集中力が求められます。
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組立作業(2)
この作品は、大きく複雑な絵柄のため、より多くの時間を掛けての組立作業となります。
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ハンダ付け作業(1)
ハンダ付けの工程では仕上がりが美しく強度も兼ね備えた、当工房が誇る「全面ハンダの特殊技法」で仕上げていきます。
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ハンダ付け作業(2)
組立作業同様、ハンダ付けも多くの時間を掛けて行います。
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仕上げ作業(パテ詰め)
ハンダ付け作業を終えた作品は、次にパテ詰めを行います。ガラスと鉛線との間のパテが少しでも入っていないと、強度が保てなかったり、劣化を早める要因にもなるので、細かいパテ抜けをチェックしながらの作業となります。
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仕上げ作業(磨き)
最終工程の磨き作業です。ガラスと鉛線に付着した汚れを磨き落とします。複雑にカットされたガラスは割れやすいので、最後まで気が抜けない細かい作業となります。
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検品風景(1)
工房に来られた藤城氏に太陽の自然光を通して作品の仕上がりを確認していただきました。
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検品風景(2)
作品全体の仕上がりに加え、至近距離から細かく確認される藤城氏。
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検品風景(3)
作品を工房に並べました。宮崎空港ビル株式会社創立55周年記念事業の一環として作品制作事業をご決断された宮崎空港ビル株式会社長濱会長も来られ、藤城清治氏、工房主宰臼井と三者で作品の仕上がりと全体像を確認しました。